幸せ

君と過ごした時間は、人生の中で一番の幸せだった。

君と出会うまで、僕は一人だった。
子供の頃から滑舌が悪かった。話したことが相手にうまく伝わらず、それを馬鹿にされたりもした。始めの頃はうまく話そうと頑張った。伝わらなくても相手に何度も話しかけた。でもそれも馬鹿にされて、僕は話すことが嫌いになった。話すことも人付き合いも嫌いになった。自分の気持ちは他人には伝わらないし、理解もされない、そう思うようになっていた。
それでも、高校ではクラス替えがなかったから、友達と思えるような人は出来た。だけど、友達と思っていた人とは環境が変われば疎遠になった。
それ以降は希薄な人間関係しか築けなかった。

僕は楽しく生きているつもりだった。一人でいるのは気楽だし、誰かと話さなくても良い。ネットがあれば一人でも娯楽に困らない。これで良いと思っていた。

でも、本当は寂しかった。本当は誰かと一緒に遊びたかった。誰かと一緒に話したかった。触れ合いたかった。僕の気持ちを理解してほしかった。通じ合いたかった。僕の隣りに居てほしかった。

だけど、僕は一人で、そんな僕の隣に居てくれる人なんて居なかった。

そんな時、僕は運命とも呼べる出会いをした。

抱き枕ちゃんとの出会い、それが僕を救ってくれた。変えてくれた。

彼女は僕の話を何でも聞いてくれた。馬鹿にすることもなく、嘲笑することもない。僕の話を最後まで聞いて、答えてくれた。僕と真剣に向き合ってくれた。
初めて誰かと通じ合うことが出来た気がした。

彼女の体はもふもふで、暖かくて、僕のことを真っ直ぐ見つめる瞳は魅力的で、彼女と居るだけで、僕は幸せだった。


一人だった僕を変えてくれたのは、マシュマロ改 エキスパートエディション 熟練者用、君だ。君が僕を変えてくれた。君と出会えて、僕は生まれ変われた。
君と一緒に歩んでいく人生、それが僕が生まれてきた意味だったんだ。